古文の現代語訳への取り組み方!チェック項目や改善ポイントまとめ


21世紀を生きる私たちにはまるで外国語のようにも思える古文。

特に「現代語訳の問題を解くことがどうしても苦手」という人は多いかもしれません。

随筆などの長い古文の文章は暗号のようで、ちょっと見ただけで「難しい」と敬遠してしまいがちです。

しかし必要なポイントさえしっかりおさえれば古文の現代語訳は決して難しくありません。

ここでは古文の現代語訳に取り組むとき必ずおさえたいポイントについて詳しく解説していきます。

古文の現代語訳の定義とは?

そもそも「古文を現代語訳にする」という正しい定義はなんでしょうか。

例えば竹取物語の1文「竹取の翁といふものありけり」の「いふ」という表記を現代の「いう」になおし「竹取の翁というものありけり」とするのは現代語訳ではありません。

古文を口に出せる状態にする・読める状態になおすのは口語訳です。この場合は「竹取の翁というものがいた」と「訳すこと」が現代語訳になります。

古文のテストを解くときには、まず「読める状態にする口語訳を求められているのか」「意味のわかる状態にする現代語訳を求められているのか」を正しく理解することが最大のポイントです。

現代語訳に取り組むときに必要なポイント

古文の現代語訳に取り組むとき、まず理解しておくべきなのは古文文法です。

「けり」が過去の助動詞(もしくは詠嘆)であることや「む」が推量を意味する助動詞であることなどを知る必要があります。

元の文章が「いつについてのことなのか」「セリフはだれのものなのか」がわからなくなってしまいかねません。

また「あはれ」や「やや」など音は同じでも現代とは意味の違う古文独特の単語も知っていなければ現代語訳の際に文そのものの意味がまったく違ってきてしまいます。

ですから古文の現代語訳に取り組む前の段階で、基本的な文法と単語をなるべく多く覚え繰り返し復習を徹底することが必要です。

基礎的な文法や単語を覚えたら短い文章から現代語訳にチャレンジしてみましょう。

現代語訳の問題で減点される場合のチェックすべき重要項目

古文の現代語訳のテストで何度も減点されてしまう理由として「出題者の想定するポイントを理解していない」というものがあります。

あさまし(意外だ)などの重要な古語を知らずにうっかり「あさましい」とそのまま解答してしまっては単語理解の出題ポイントを外して減点対象になってしまいます。

また、丁寧語の補助動詞である「思い侍り」を「思う」と訳してしまうと意味自体は通じるかもしれませんが重要文法理解の出題ポイントを外してしまいます。

さらに会話文の現代語訳などは「だれが」「だれに」向けて話しているのか、目上や目下はどちらなのかなどきちんと文脈を理解して訳しているかどうかも重要な出題ポイントになります。

古文の現代語訳のテストに解答するときは、まず問題文から出題者の想定ポイントを予測し、そのポイントを外さないように解答していくことも重要です。

現代語訳を見ても理解できないときの改善ポイントは?

古文の現代語訳に慣れるためにはすでに現代語訳されている解説付きの文献を参考にするのも近道です。

しかし解説の現代語訳を見てもいまひとつ文章の意味が理解しにくいことがあります。

一部の解説本では忠実に訳すためにあえて元の文章にない(私が)などの補足的な主語や(都へ)などの目的語を記載していないことがあります。

その場合は主語や目的語を文脈から理解していかなければなりません。

また占いの結果によってまっすぐ目的地へ行かない「方違え」や、平安時代の一夫多妻制度など読み手に時代背景の常識知識が乏しい可能性もあるでしょう。

難易度の高い解説本では、読者にある程度の知識があることを前提に訳や解説自体が非常にアバウトな場合もあります。

このようなことを踏まえ、解説が理解できなければ別の文献を参照するなど疑問点をきちんと理解しながら資料を読み進めていくことが必要です。

古文の現代語訳が楽しくなる超口語訳

古文の現代語訳にどうしても取り組みにくいなら、まず「超口語訳」に触れてみることで古文を身近に感じるという勉強法もあります。

超口語訳とは、「私たちが日ごろ使っている言葉で訳す」ということです。

例えば百人一首の「ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」という歌の下の句は、現代語訳だと「(なぜ)落ち着かない様子で散るのだろう」と訳されます。

しかし超口語訳だと「落ち着かなくて花は散るのさ」となり非常に覚えやすくなります。

超口語訳はすべての文法を正しく訳した形ではないにしても難解なイメージの古文を身近に感じる方法としては非常に有効です。

砕けた言い回しであれば親しみやすく勉強も苦になりにくいでしょう。

現代語訳をする時のオススメの書籍は?

古文の現代語訳をマスターするポイントとして「文法習得」「現代語訳解説書」「文脈理解・超口語訳」を挙げてきました。

ここでは、現代語訳をする際のオススメの書籍をご紹介します。

  • 『望月光の古文教室古典文法編』(望月光著・旺文社)

この本は文法を基礎から習得するための参考書として書かれており、「古文が苦手でどうしようもない人」を対象にしています、

  • 角川ソフィア文庫の『ビギナーズ・クラシックス日本の古典』シリーズ

は、方丈記や伊勢物語を現代語訳の解説文が付属して読み解きやすいでしょう。この本は理解のポイント解説やわかりやすいイラストも豊富です。

持ち歩きやすい文庫で薄い本なので古文初心者にはうってつけの参考書といえます。

超口語訳に触れてみたいなら、

  • 31文字の百人一首を31文字の現代語訳で解説した画期的な本『百人一首がよくわかる』(橋本治著・講談社)

を読んでみましょう。超口語訳だけでなく作者のルーツや時代背景、人間関係などにも触れている非常に読みやすい本です。

まとめ

古文は一見すると外国語のように見えるかもしれません。しかし、れっきとした日本語です。

私たちの今使っている言葉は古文が元になって派生してきたのです。そう思うと古文も少し身近に感じることができるのではないでしょうか。

古文を理解することができれば昔の人の感じていたことや生き様に触れ驚いたり感動したりという新しい扉が開きます。

慣れないうちは難しい現代語訳もポイントをおさえて練習していけば必ずマスターすることができるでしょう。