夏休みにセンター数学で取っておきたい基準って?東大生が徹底解説


夏休み、いろいろな予備校のセンター型模試が行われます。

受験後の自己採点で「この成績で大丈夫なのかな…」と思う人もいるでしょう。今の時期、なかなか成績が伸びずに不安な人は多いのではないでしょうか。

そのような方に向けに、実際夏休みどのくらいとれていればいいのだろう、とひとつの目安を詳しく解説していきます。

センター数学は時間が足りない

そもそも、センター数学とはどんなものなのでしょうか。

センター試験の数学は、穴埋め選択マーク式、時間制限60分。短い時間の中で速く正確に正答を導きだす力の求められる設定です。

そんなのわかってるよ!という声が聞こえてきます。まだ読み飛ばさないでください。

つまりセンターを解くのに必要な力とは、ひとつのことを深く考える力ではなく、多くの(易しめで典型的な)問題をスピーディーに処理する能力なのです。出題されるのはどれもじっくり取り組めば解ける問題ばかりで、要は時間が足りないのです。

だから、いまセンター試験の点数が伸び悩んでいる人も、この早く解く力さえ身につければ得点が向上するということです。ですのでセンター試験から逆算して、この力を伸ばす期間さえ確保されていればOKということになります。

センター数学は慣れだ

ではその力というのはどのくらいの期間頑張れば伸びるのか、というのが次の疑問になると思います。ここで、センターの問題の特徴がポイントになってきます。

センターは上でも言った通り、易しく典型的な問題、すなわち基本といわれる考え方や解法を押さえていればきちんと解ける問題がほとんどです(難しい問題も一定数あります)。

このような問題を早く正確に解くのに必要なものは何か。数学的思考力というよりは、慣れて反射的に解けるようになることです。誘導に乗っかり公式を適切に運用して手早く解いていく作業に慣れていくことが必要になるのです。

また、センター数学は穴埋めという形式だけでなく、問題の中身についても特徴的な問題が多いです。

あまり二次型の演習をしていると出会わないような分野や設定の問題が多く出題されます。

このような問題ははじめこそ戸惑って計算に手間取りますが、ある程度センター演習を行えば基本は簡単なのでパッパと処理できるようになります。

センター数学対策…過去問演習は直前に

ということでセンター数学は本試や模試の過去問を集中的に解けば割とすぐ点数は上がってきます。所感としては、1ヶ月あれば60→80、80→90くらいは伸びるのではないかと思います。

ただこの演習はかなり表面的な得点力をつけるもの(伸ばしやすいが、頭打ちになる)なのでセンター直前期に行うべきであって、今のうちは底力(難しい問題への対応力や後述する計算力など)の伸長によって点数を少しずつ伸ばしていく期間にしてほしいです。

これは二次試験に数学がある人は特に気をつけてほしい点にいなります。ですので夏休みはそんなに焦ってセンターの点数を追いかけなくていい時期にはなります。

まずは基礎固め…全範囲解けるようにしよう

ここまで前提として議論をすっ飛ばしていたことがあります。それは、基礎ができているという点です。

つまり、教科書章末問題くらいのレベルの問題がどの分野でも解けることを前提に話してきたということです。

文系の人などまだ分野によってはあやしい人もいるでしょう。そんな人は、センターの点数を気にかけるよりも、教科書章末問題くらいのレベルの問題をまず解けるようにしてほしいと思います。

ここができてない状態で時間制限付きの点数を気にしてもあんまり意味がないので、以下ではそういった最低限の力がある人向けに目安の点数を考えていきます。とりあえず時間制限なしであらかた解けるようにしましょう!

文系の人は何割取れればいい?

ということで、まず文系から見ていきます。文系の方は社会にかなり時間をとられると思います。

数学はあまり時間を割けないからセンターの最終目標得点も低め、という人も多いでしょう。

私立受験者で二次試験に数学がない人は基礎点ということで60点くらい取れていれば大丈夫ではないでしょうか。

センター利用の方や上位国立大学志望の方は本番で必要な点も8~9割くらいになるでしょうから、今の時期だと60後半から70くらいは欲しいところです。

理系の人は何割取れればいい?

理系の人は本番でも高得点を目指される方が多いでしょう。夏の時点では、75〜80%位は取れていたいです。

速く解く力は二次試験でも必要ですから、この時期でもそれなりに身につけておくべきです。

まだそんなに取れないなあという人は計算練習の時間を意識的に普段の学習に取り入れるといいと思います。なにか計算主体の問題集を買って、時間を計って毎日解いていくと計算の基礎力(平方完成、多項式の掛け算、定積分などの単純計算の速さと正確さ)が身につき、二次も含めた点数の底上げになります。

上位大学志望の人は満点を目指せ

東大など上位の大学を志望する人で、数学を得意とする人はこの時期の模試でも満点を取りに行くといいと思います。

そのような人は実際、センター試験本番でも満点をとりたくなってしまうでしょう。くだらないミスをして満点を逃してしまうと点数以上に落ち込んでしまい、センターのほかの科目や、そのあとの二次試験に向けた勉強に響いてしまう危険があります。

最終的には満点を狙わなければならないので、今のうちから本番同様の気持ちで臨んでいくといいでしょう。

同時に、リスク管理の練習もしておくといいと思います。最低点を95くらいに設定して、そのラインは死守するようにしましょう。本番で大崩れしなくなります。

得意な人ほど、満点以外は0点と同じ!みたいな考えになりがちで詰まった時焦ってしまいやすいですから最低ラインを特に意識的に守るようにするといいでしょう。

最後に

最も大切なのは焦って早い時期からセンター演習ばかりにならないようにすることです(セン利の人は別です)。

合否を決める合計点数(東大ならセンター+二次の550点)全体で見たときの配点の比率を考え、勉強時間の配分を考えるべきです。

ここで書いたのもあくまでこのくらい取れてればいいな、という目安ですので、ひとそれぞれ得意不得意もありますし、気にしすぎないことが大切じゃないかなと思います。それでは勉強頑張ってください。


ABOUTこの記事をかいた人

田中きなこ(東大入試研究会)

東京大学理科三類2年。 過去問はたくさん解きました。地下声優アイドルグループが好きです。自分の受験の知識や経験を生かしてもらえれば幸いです。