「世界史」を勉強するときのコツとは?効果的な勉強方法4選


社会科の科目で「世界史」を選択している人は、その膨大な量の暗記事項とテスト範囲の広さに苦労しているかもしれません。

年号やカタカナ表記の人物、チャールズ1世、チャールズ3世など似たような人名の多さ、世界各国の地域ごとの特徴や歴史の流れと関係性など、しっかり整理して覚えていかないと、あとあと手に負えない状態になってしまいます。

そこで今回は、世界史を学習するうえで押さえておきたいポイントと勉強のコツ、そして定期テストやセンター試験、大学入試といった試験勉強のやり方についてご紹介していきます。

試験ごとの特徴をおさえて勉強する

世界史の特徴といえば、その範囲の広さです。年代、地域ごとに試験の範囲となる内容は膨大で、深く学ぼうとすればきりがないほどあります。

そのため、世界史を学習するときは、こうした膨大な知識をいかにコンパクトに整理して覚えていくか、という点が非常に重要です。歴史の流れを意識しながら、深く掘り下げすぎず、要点を確実に記憶していくことを心がけて勉強しましょう。

また、試験ごとに対象となる範囲や出題方式に特徴があるので、試験の特性にあわせた対策を取ると効率的に勉強できます。たとえば学校の定期試験では、試験範囲が特定の地域や年代に絞られます。

出題する先生の傾向に合わせて、年号を意識する、事件の流れを意識する、人物を意識する、といった「重要事項」となる部分を中心に勉強しましょう。センター試験は全てマーク式問題なので、選択式の知識問題になります。

国、人名、時代、出来事の4つを一致して理解できているかが問われます。判断材料となるのは教科書の内容がほとんどですから、いかに基本を確実に覚えているかが高得点獲得のカギです。

大学入試問題では、大学ごとに出題傾向や出題形式に特徴があります。

志望校の赤本などでその傾向を把握しておくといいでしょう。国公立の2次試験や早慶上智などの私立難関校の世界史では、「論述問題」や「応用知識問題」が出題されるため、論述の練習、教科書では対応できない応用知識の学習といった特別な対策を取る必要もあります。

一般の私立大学の試験問題では、基本的な内容を中心とした選択問題や穴埋め問題が中心ですから、センター試験同様の対策で対応できるでしょう。

世界史は歴史の流れを意識しながら覚えていかなければならないので、他の教科と比べても教科書の重要性は非常に高いといえます。

定期試験の範囲となっている時代や国は限られているので、定期試験対策で教科書の試験範囲を何度も読み込んでおくと、のちの大学入試の対策を立てるときに、その積み重ねがかなり活きてくるでしょう。

「教科書」と「資料集」は最高の勉強アイテムだ!

世界史は「常に時代の流れを意識しておくこと」と「各時代、国の関連性をイメージできるようにすること」の2つを意識しながら勉強することが重要です。

「時代の流れを意識する」ためには、基本的に教科書の文章の流れをしっかり把握しながら勉強すると効果的です。

かれこれ何十年にもわたって受験生のスタンダードとなっている山川出版社の教科書と用語集は、全体的な歴史の流れを把握するために、十分な知識量とわかりやすさを兼ね備えています。

教科書の太字や重要事項にはマーカーやラインを引き、用語集や資料集の内容とリンクを張りながら、教科書を徹底的に読み込んでいきましょう。

山川の教科書の内容をしっかり把握するだけでも、一部の国公立と早稲田慶応上智といった難関私立を除いた入試試験問題、そしてセンター試験対策は十分可能です。

もう1つ重要なのが「年代や地域ごとの関連性」ですが、教科書だけで勉強していると、同時代に違う地域で何が起こっていたのかがどうしても把握しにくくなります。

たとえば、中国で唐が成立した時期にヨーロッパではどういう政治状況だったのか、またその時代にヨーロッパと中国ではどのような関わりがあったか、というようなことです。

それぞれの地域の歴史を独立して覚えてしまうと、世界的な歴史の関連性や各文明、国同士の相関関係が把握できず、せっかく覚えても知識として定着しにくいです。

実際の試験問題では、こうした文明の関連性や比較などをテーマとした問題が結構出題されます。世界史を「横断的」に整理しておく必要があるといえるでしょう。

そこで非常に役に立つのが「資料集」です。資料集は学校で教科書とセットで購入されることが多く、ほとんどの人が既に持っているでしょう。たいていの資料集には、見開きの図表で世界各国の地域の歴史を同時に記載した「大型年表」が載っています。

こういった図表を常に参照しながら教科書を読んでいると、視覚的にも歴史の動きがイメージしやすく、世界史を多角的に理解しながらスムーズに記憶することができます。さらに、資料集の写真などの「視覚的」な情報は、文字だけでなくイメージとして知識を補強してくれます。

記憶にとても大きな助けとなってくれるでしょう。「時代の流れを意識しておくこと」と「各時代、国の関連性をイメージできるようにすること」の両方を確実にするためには、「教科書」と「資料集」は欠かせないアイテムといえます。

「問題集」でしっかりアウトプット!「過去問」で出題傾向をつかめ!

教科書や資料集でしっかり基本知識をインプットしたあとは、その知識を「アウトプット」して反復していきましょう。アウトプットの作業は、しっかり覚えたはずの内容がなかなか頭から出てこないという苦しい作業の繰り返しです。

しかし、そうした苦しい作業に耐えて「思い出す」訓練をすることで、はじめて脳がそれを「必要である」と認識してくれます。脳が「必要」と認識したものが「記憶」として長期記憶されていき、確実な知識となって試験本番の心強い戦力となります。

「アウトプットは教科書の全範囲を終わってからでいいや」と後回しにする人もいます。しかし、新しい情報を入れると同時にアウトプットを行っていくことをおすすめします。新しい知識も1~3週間使わずに放っておくとほとんど忘れてしまうのが人間の脳の仕組みです。

新しい情報をインプットをしながら、以前インプットした情報を覚えてから3日後、1週間後、3週間後と忘れやすいタイミングに復習を重ねていくと確実に記憶されます。世界史の場合は試験範囲が広いため、全範囲の学習が終わったころには入試の時期が迫っている、ということもありえます。

新しいことを覚えながら復習も同時にやっていけば、全範囲を終えたころには、すでに相当な実力をつけた状態になっていると考えられるので、たとえ試験時期が迫っていたとしても、短時間で対策を終えることができるでしょう。

志望校が決まっているのであれば、入試専用の対策を始めておきましょう。世界史は、大学ごとに出題傾向がはっきりしていることが多いのが特徴です。試験問題に確実に出題される年代、国などの傾向が赤本などの過去問を調べればわかります。

早めに出題傾向を押さえておけば、勉強範囲にメリハリをつけられます。難関大学の問題だからといって、必ずしも大量の知識が必要だとはかぎりません。

たとえば東大や京大などの国公立トップレベルの世界史では、論述問題が出題されるので「歴史の流れ」や「関連性」をおさえておく必要がありますが、試験に必要となる知識は比較的基本的なもので大丈夫でしょう。上智大学などキリスト教系の大学は、キリスト教関連の歴史事項についてはかなり深く勉強しておく必要があります。

このような各大学の試験ごとの傾向を把握しながら勉強していくことは、試験範囲の広い世界史を効率よく勉強していくために欠かせません。できるだけ早めに過去問をおさえて試験対策を立てておきましょう。

アウトプットの強い味方!「一問一答」を利用しよう

ある程度世界史の勉強が進んできたら、「一問一答」形式の問題集を利用して、高速で試験範囲を網羅していきましょう。「一問一答」形式の問題集には歴史の流れや関連についての情報はあまり載っていません。

しかし、膨大な知識を一挙に網羅し確認していくにはコンパクトにまとめてあり、非常に便利なのです。学んだ内容を即時にアウトプットすることで頭の中に確実に定着させる、という勉強法に特化した教材と言えます。

こうした問題集は、難易度別に各参考書メーカーからいろいろなものが出版されていますから、自分の勉強レベルや志望校のレベルに合わせたものを選んで勉強するといいでしょう。このように問題集を使用して勉強する際のポイントがあります。

それは、1度これと決めた問題集を、繰り返し使って勉強することが重要だということです。いろいろな問題集や参考集に目移りしてしまうと、せっかくの情報がばらけた状態になる恐れがあります。

何より、アウトプットに特化した勉強では何度も同じ内容を反復することで記憶に定着します。

一問一答の問題集を1周したら他の問題集に移るのではなく、間違えたところは印をしておき、2周目、3周目と印をした問題だけを繰り返す、という使い方をしましょう。こうすれば繰り返すことでしっかり暗記でき、問題集を1周する時間もだんだんと短くなります。

試験直前に見直す範囲を絞り込んでいくこともできます。

ただし、「一問一答」形式の問題集は、十分に教科書などで歴史の流れを把握し、基礎的な知識を一通り押さえてから利用したほうがいいでしょう。内容が途切れ途切れの状態で一問一答をやっても、頭の中で整理されていきません。

歴史の流れ、各国同士の関連性を常に教科書などで確認しながら、細かな知識を頭に入れていきましょう。

まとめ

「世界史」は広い試験範囲をいかに効率よく、むらなく勉強していけるかが勝負のカギとなります。歴史は深く掘り下げていくとキリがありませんから、試験科目としては「試験で問われるところ」と割り切って勉強していきましょう。

基本的には教科書を用いて常に歴史の大きな流れを意識し、国や文明、各出来事の関連性をつかみながら、細かな知識を付け足し記憶していくことになります。ターゲットとなる試験の出題傾向や試験範囲を過去問などから読み取って、いち早く「試験に出る内容」を絞り込んでいきましょう。

「世界史」を得点源にするためには、しっかり戦略や対策方法を立てて試験の準備をしておくことが大切です。